
前回から書き始めた自己紹介の続きです。
まだ読んでない方はこちらからお願いします。
ロンドン生活も終盤を迎えたころ、友達が旅行に行くということで準備のための買い物についていくことになりました。
そこで友達は見たこともない巨大なリュックサックを購入したのです。
それまで「旅行=スーツケース」というイメージしかなかったので、なんでわざわざ重い荷物を担いで旅行するんだろ、バカなのこの人と思いました。
そのときに友達から”バックパッカー”というもの存在を教えてもらったのです。
バックパッカーとは簡単に言ってしまえば、無駄に大きなバックパックを背負い、自由という名の無計画な貧乏旅行を楽しむ人たちのこと。
それを知った瞬間に「なにそれ?かっこいいじゃん!」と、ピンと来ましたよね。
これやったら間違いなくモテるって。
イギリス生活の話なんかよりも、ヨーロッパでバックパッカーしてきた話をした方がモテるって。
ただですね、温室でぬくぬくと育ってきた僕に、そんなハードコアな遊びができるかどうか疑問ではありました。
そもそも重い物を背負って歩けるのか、異国の地を一人で旅行できるのか、などの不安が頭の中をよぎりました。
時間にしてほんの10秒くらい。
つまりほぼ即決でバックパッカーデビューを決めました。
移動手段はバス、鉄道、飛行機、フェリーなど様々あったのですが、世界の車窓からを見て育った世代なこともあり鉄道で旅をすることにしたのです。
すぐにバックパックと鉄道チケット買って30カ国周遊の旅に出発しました。
そしたらですね、この旅を通して、今までに感じたことのない楽しさを知ってしまったんです。
訪れる先々はどこも、テレビや雑誌では見ていたけども現実世界に実在するのかは疑わしかった場所。
本当に存在していたことを確認できて嬉しかったです。
人だったり、街並みだったり、空気だったり、匂いだったり、すべてが国や都市によって違い、なんでこんなにも異なる世界が狭い地域の中に点在しているのだろうかと感動しました。
この旅では、そういった当たり前の感動はもちろんのこと、とにかくたくさんの初めてを経験しました。
簡単に紹介してみます。
- 道端で出会ったゲイのおじさんと仲良くなって一緒に酒を飲みにいったり
- 同室だったおやじから今まで味わったことのない恐怖を感じたり(夜一緒に酒飲んでたんですけど、朝起きたら僕のこと見ながらまだ一人で飲んでいたんですよ、つまり一晩中。しかも朝話しかけても無視されるっていうね)
- ダウンジャケットを持っていなかったからヒートテックなどありったけの洋服を重ね着して、スウェーデンでオーロラを見たり(2月だったんで凍死するかと思いました)
- ポルトガルでは橋から飛び降り自◯を図った人を目撃したり(すごい音でした)
- イタリアでは軽い差別にあったり(あいつら絶対に許さない)
- ハンガリーで知らずに無賃乗車して罰金払わされたり(ルールがよくわからなかったのですが、鉄道チケット使えない路線でした、すみません)
- 野宿してて朝起きたらホームレスからブランケット盗まれそうになったり
- 名前も知らない人に50ユーロ貸してあげたり(もちろん返ってきませんでしたし、なんならさらに50ユーロ取られた不思議)
- 駅のチケット売り場のおばさんが定価以上の金額を求めてきたり
- 電車から降りたらおっさんが待ってて、道案内してくれる親切な人だなと思っていたら、あとでしっかりとお金せがんできたり
単純に楽しいとか素晴らしい経験だけではく、たくさんの困難にぶち当たったんですけど、それを乗り越えていく、ちょっとした冒険てきな面白さをバックパッカーを通して知ってしまったんです。
その面白さを知ってしまった僕は就職などできるわけもなく。
一時帰国を挟み、今度は世界一周に出発したのです。
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