
前々回から書き始めた自己紹介の第三話です。
まだ読んでない方はそちらからお願いします。
世界一周のスタートは東南アジアから。
ヨーロッパではほとんど見かけませんでしたが、東南アジアには日本人学生のバックパッカーがたくさんいました。
彼らは学生でありながら、一人旅の面白さを見抜いていたわけですから、本当に賢いやつらだなと思いましたね。
しかも、ムカつくことに学生のバックパッカーって結構高学歴な人が多いんですよ。
会うやつ会うやつみんな東大か早慶。
自分が夏休みにバイトして酒のんでいたとき、頭の良い人たちはバックパッカーしてたんだと気付いてしまったのです。
あのときほど悔しくて枕を濡らしたことはありません。
学生時代、誰よりも勉強していなかった分、お金と時間だけはあったんだから、バックパッカーくらいしとけばよかったなって。
しかも世界一周をしてる大学生までいることを知ったときには、発狂しそうになりました。
就活で、世界一周をしたことに死にかけたエピソードを1つ添えてやるだけで、4流企業くらいならすぐに内定貰えると思いますからね。
ずるいです。
一昨年くらいに逢ったやつなんて、高校生しながら世界一周していたんですよ。
いや、世界一周しながら高校生していたのかもしれません。
どちらにしても末恐ろしいやつだと思いました。
僕が高校生のときなんて、一円の金にもならないのに必死こいて球蹴りしていましたからね。
その年齢で彼は世界一周をしているという現実。
そんな破天荒すぎることを高校生でやってのけてしまったら、将来的に彼はどこまで行けるんだろ?
って、ポルノグラフィティのアポロ100号のくだりを思い出して、ため息が出ました。
とにかく、こうやって賢いやつらとは学生時代から差が付いていたんだなと思った次第です。
第一話でも軽く触れましたが、僕だってカナダ留学をしていました。
でも、そのときにバックパッカーなんてぶっ飛んだ人に出会うことはなく、自分と非常によく似た”モテるためには?”をテーマに必死こいて生き抜いてる学生ばかりでした。
要するに絵に描いたようなダメ留学生。
というのは半分冗談。
もう半分は紛れもなくザ・ノンフィクションですけど。
でもその時にきちんと勉強していたおかげで、ロンドンに行ってすぐにアパレルで雇ってもらえたわけですからね。
クズもクズなりに頑張るときは頑張るのです。
ファッションとか全く興味ないくせにカスタマーアドバイザーとして上から目線で外国人のお客さんにアドバイスしていましたから。
ファッションセンスゼロのくせして、めっちゃ意見してましたから。
それでたまに「なんでお前みたいなやつがカスタマーアドバイザーなんてやってんだ」ってごもっともなお叱りを受けることもありましたけどね。
核心を突かれすぎて、何も言い返せなかったです。
そんなことも今となっては良き思い出。
ちょっと話がそれてしまったので戻しますね。
当たり前ですが、東南アジアとヨーロッパは完全なる別世界でした。
物価は驚くほど下がったんですけど、それに反比例するように汚さが驚くほど増しました。
このブログを読んでくださっている方なら知っているかと思いますが、僕はちょっとした潔癖症を患っています。
だから東南アジアの地に初めておりたったときには、あまりの汚さに驚愕しました。
それに日本の常識では考えられないことが多すぎて、旅を続けることは無理だろうなと思いました。
普通に道路を歩いているだけで今まで嗅いだこともない強烈な臭いに遭遇するし、そこら中ゴミだらけだし、トイレはビショビショで不衛生だし、市場の肉にはハエが無数にたかっているし、水が鉄の味するし、それ飲んだらお腹壊すし、それ飲まなくても何か食べてお腹壊すし、それで正露丸飲んでも全く効かないし、仕方ないから薬局で薬を買ったら飲み込むのも大変なメガサイズの薬くれるし、それ飲んだら一瞬で下痢が改善されるし、雨季には1日1回スコールあるし、スコールすごすぎて傘の能力が無と化すし、そのあとは毎回道路が水浸しになるし、野良犬多いし、エアコンの風を求めて野良犬がコンビニのドアの前で普通に寝てるし、それって冷静に考えたらめっちゃ怖いし、安宿にはエアコンがないし水シャワーが当たり前だし、そのシャワー室はもちろん汚いし、排水口を覗いただけで鳥肌が立つし、宿周辺ではゴキブリが普通に散歩しているし、全く逃げるそぶりも見せないし、おそらく人間の恐さを存じてない様子、とまあそんな具合で地獄にでも来てしまったのかと錯覚するほどでした。
普通に考えて、潔癖がそんなところに行ったら旅どころではなくなるはずです。
それがですね、不思議なことに徐々に徐々に慣れていくんですよね。
おそらくどんどん免疫力が高まっていった結果なんだと思っています。
免疫力の高まりは止まるところを知らないようで。
高まりすぎちゃって、逆に旅を辞めてしまいましたから。
旅人を通り越して、あまりの居心地の良さに住人になってしまいましたから。
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